
November 25, 2008
ようやく『トロピック・サンダー』を観る。
あの『ダーク・ナイト』を
連続1位から引きずり降ろしたくらいだから
と、期待するなというほうが無理だったのだが、
期待に違わず素晴らしかった。
三人の中では
ロバート・ダウニーJr.。
そしてカメオ出演の域を超えた
怪演を見せてくれる
マシュー・マコノヒーと
この3人はほんとにすごい。
ロバート・ダウニーJrとマシュー・マコノヒーは
これでジョン・C・ライリーに続き
限りなく
フラット・パック入りが近づいた気がする。
「フラット・パック(Frat Pack)」
とゆうのは、
この映画の主演・監督の
ベン・スティラーを中心に、
ウィル・フェレル
ヴィンス・ヴォーン
オーウェン・ウィルソン
ルーク・ウィルソン
ジャック・ブラック
スティーヴ・カレル
という7人組を
アメリカで呼ぶときの呼び名。
たとえば
次のような映画は
真性フラット・パック映画。(つまりメンバーが複数出てる)
『ミート・ザ・ペアレンツ』(00)
『ズーランダー』(01)
『ザ・ロイヤル・テネンバウムス』(01)
『アダルト♂スクール』(03)
『ドッジボール』(04)
『俺たちニュースキャスター』(04)
『スタスキー&ハッチ』(04)
『ウエディング・クラッシャー』(05)
『俺たちフィギュアスケーター』(07)
みんな中学男子並みに仲良しなので
節操なく
お互いの映画にちょこちょこ顔出すことが多い。
それにしても
ヴィンスとオーウェンで2億ドルを叩きだした
『ウェディング・クラッシャー』さえ
ビデオスルーだったように、
フラット・パックは
日本ではもう長いあいだ無視されてきた。
今年始めの
『俺たちフィギュアスケーター』の
スマッシュヒットでようやく
認知されるようになったけど、
もう本国アメリカでのピークはちょっと過ぎている。
しかも、そんなときもきまって
「おバカ映画」とかいう言い方でしか紹介されない。
当然のことながら
「おバカ」と「バカ」は
まったく違う。
羊と狼くらいに、違う。
スザンヌとか羞恥心とかエンタ芸人とか
日本人が好きな「おバカ」が、
おどけて人を安心させてくれる
「羊」だとしたら、
フラットパックは、
こっちが引くほどの
底なしのバカさ加減で
観る者を圧倒し、
一方で
どうしようもない
現代アメリカの病巣を反映させてしまう
「狼」だ。
その
シニカルな批評の牙を
馬鹿の毛皮の下に隠して
絶対に見せないところが、
たまらんのですよ。
ともかく。
もし
彼らの映画を観たことがない人がいたら、
メンズモデルを徹底的にアホ扱いする
『ズーランダー』から入るのも間違いないが、
これ一本と言ったら
フラット・パック馬鹿6人衆が結集した(ゲスト出演含む)
『俺たちニュースキャスター』
しかないと思う。
テンションを下がってるときに
このバカバカしさは、
熱く胸に響く。
もう何回観たかわからん。
ホラ、もう観たくなってきた 。
ベン・スティーラーとルーク・ウェルソンが
兄弟に扮し(その妹にグイネス!)、
ルークの弟オーウェンも出てて、
さらにそのオーウェンのまぶダチ
天才ウエス・アンダーソンが監督した
『ロイヤル・テネンバウムス』は、
キャストから音楽からすべてが素晴らしい
何回観ても飽きない、
五本の指に入る
生涯のフェイバリットムービー。
けど、厳密なコメディではないので
これはまた別の機会に。


小林司(コバヤシ・ツカサ)
出版社勤務。東京の下町に生まれる。
2006年、NY帰りの天才フォトグラファーTommy氏と出会い、「妄撮(モーサツ)」と名付けシリーズをスタート。以後、「妄撮」を日々地道にプロデュース。ごく稀にユニットTommy&Kobbyを名乗る。
「妄想」シリーズはオムニバスの『妄撮 モーサツ』『妄撮☆Gold』『妄撮Blue』の ほか、『大堀恵×妄撮』『読モーサツ』『ちび妄撮』『妄撮シールブック』『鈴木凛×妄 撮』が発売中。2009年末発売のアプリ「妄撮 for iPhone」は、日本、中国、韓国、香港のエンタメ部 門で1位になるも、米アップルにより配信停止中。近々復活予定。
ananで不定期連載中のコラボ企画「妄撮男子」も春頃には書籍化予定。
他に、最近では『かすみひろ果穂写真集 お2人旅』『水原希子フォトブック KIKO』 など。
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